| ハエがクモに言いました | |||||
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index|SS一覧 「今日、うちの親いないから」 付き合っている彼女からこう言われたとき、男としてはどういう反応を示せばいいのだろうか。「そうか、1人で不安じゃないか」とか聞けばいいのか? しかしハルヒの場合、1人で不安がるなんてことはないだろうし、仮に実は不安だとしても指摘されるのを嫌うだろう。 だからといって、妙な期待をしてしまう自分を露骨にさらけ出すこともやはりはばかられる。第一、確かに今からハルヒの家に行くことになっているのだが、何かあると期待する方がおかしい。普通に学校の課題やって、その後ただしゃべっているだけで時間なんかあっという間に過ぎちまう。 期待はしていない、する気はないのだが、ハルヒのこの発言に俺はどう答えりゃいいのかね。じゃあ行くのはやめた方がいいな、というのもおかしな気がする。だいたいハルヒは何故わざわざ親がいないってことを俺に言ったんだ? 疑問だけが頭の中を駆け巡り、いい加減頭で湯が沸かせそうなくらい熱くなってしまったところで、何か言わなければという意識だけが俺の口を動かした。 「『わたしの家へいらっしゃい』 クモがハエに言いました、ってとこか」 俺は何を言っているんだ、と思うまもなく殴られたのは言うまでもない。 「何よそれ! あたしの家に来たら2度と出られないってこと?」 「いや、深い意味はない」 そう、何故そんな言葉が出てきたのか俺にもわからん。別にハルヒしかいない家に行って俺が身の危険を感じる必要はない。むしろ身の危険を感じるのは……。 「むしろ『ハエがクモに言いました』と言う方が正しいか」 真っ赤になったハルヒに再び殴られたのはやはり言うまでもない。 その後? クモはハエを美味しくいただいたとさ、めでたしめでたし。 おしまい。
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