黄金のハルヒ?
短編 | 編集

ハルヒスレ87より
231 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2008/04/18(金) 22:29:52 ID:WQWCGVdQ
「黄金のハルヒ」と言う電波北

ある日キョンはハルヒを誤って池に突き落としてしまった。
そうしたら、池の中からみくるに似た女神が現れた。
「あなたが落としたのは、この金の涼宮しゃんですか、
それとも銀の涼宮しゃんでしゅか」

233 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2008/04/18(金) 23:24:39 ID:nzMOTGZl
>>231
キョンはつんでれだから
「どちらでもありません…、俺が落としたのはあなたです」

って言って朝比奈さんを持ち帰りそう

238 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2008/04/19(土) 00:00:47 ID:z4MvBWFQ
>>233
いやそこはきちんと
「俺が落としたのは金のハルヒでも銀のハルヒでもありません。俺が落としたのは俺のハルヒです!」
あれ?ちょっと違うか?

239 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2008/04/19(土) 00:03:44 ID:MXN5qWCT
>>238
ハルヒに人工呼吸してsleeping beauty的な展開になるんですね


 あるところに、正直な木こりがいました。
 いつものように山の中で木を切っていると、思わず手が滑って、大切な斧を池の中へ落としてしまいました 。


 前と同じだ。夜、パジャマ代わりのスエットを着て自分のベッドで寝ていたはずなのにいつの間にか制服を着てハルヒにたたき起こされるってとこまでは。
 しかしここはどこだ。まるで見覚えのないところだ、と言うよりはこれは現実世界でも無いだろう。一昔前のゲームの背景、という言葉が一番近いか。何やら森の中のようだが、明らかに写実的ではない絵で描かれている。アニメの中に放り込まれたらこんな感じかもしれない。

「なんであんたがここにいるのよ」
「俺が知るか。お前に起こされるまで俺は自分の部屋にいたはずなんだからな。だいたいここはどこなんだ。お前は知ってるんじゃないのか?」
「あたしが知るわけないでしょ! あたしだって気がついたらここにいたんだから!」
 ハルヒはそれでも恐れる風もなく辺りを見回した。どことなく嬉しそうなのはやっぱり不思議体験真っ最中だからだろう。
「それよりここは何なのかしら? やっぱり異世界に連れてこられたの? 見たことない木ばっかり生えてるし、咲いてる花も見たことないし」
 やれやれ、こんな漫画だかアニメみたいな世界を見て木や花の種類を気にするやつがあるか。どう考えても犯人はお前だろ、と指摘してやりたい気分になる。
「きっとどこかに異世界人がいるはずよ! さあ、探しに行くわよ!」
 数歩前に出て俺を振り返り、何ともハルヒらしいことを言いやがった。
「おい、前を向いて歩け。危ない……! って、ハルヒ!」
 後ろを向いたままでも歩を進めていたハルヒは、その後ろが池になっていることに気がつかなかったらしい。て、俺も気がついちゃいなかったからな。
「ハルヒっ!!!」
 手を伸ばしたが遅かった。
 俺の目に驚愕の表情を浮かべたハルヒが一瞬映ったかと思うと、派手な水しぶきと共にその姿が消えてしまった。慌てて池を覗き込んだが、ハルヒの姿は見えない。飛び込んで助けるべきか。ハルヒが泳げないとは思えないが、すぐに浮かんでこないってことはヤバイんじゃないか?

 そのとき、池の上に何か神々しい光が浮かび上がったかと思うと、池の中から女性が現れ
「そんな情けない顔をして、いったいどうしたのですか?」
 と尋ねてきた。
 いったいどうしたのですか、と訪ねたいのはこっちですよ。何やってるんですか、朝比奈さん。
「わたしは朝比奈みくるではありません。池の女神です」
「いや、朝比奈さんでしょう。何やってるんですか」
「あ、あの、池の女神って言うことにしてもらわないと話が進まないんです~。キョンくん、お願いします」
 潤んだ瞳で俺を見つめる朝比奈さん、じゃなかった女神様だな。
 そうだ、朝比奈さんは北高の女神で間違いない、そんなの当たり前だ。
「いやいや朝比奈さん、じゃなかった女神様がそうおっしゃるならもちろんそうでしょう! あなたが女神であることに俺に異論があるわけないじゃないですか!」
「ありがとう」
 男なら誰でも言うことを聞いてしまいそうな可憐な微笑みを投げかけて、朝比奈さんじゃなかった女神様はお礼を言った。
 この殊勝さと可憐さをハルヒにも……ってそうだ、ハルヒだ!
「それで、いったいどうしたのですか?」
 朝比奈さんの可愛さに見とれている場合じゃない! 
「あさひ……じゃなくて女神様、ハルヒがこの池に落ちたんです! あなたが池から現れたなら、何とかハルヒを助けることが出来ませんか!?」
「涼宮さんですかぁ。ちょっと待っててくださいね」
 いつもと変わらない調子で女神様はそうおっしゃると、池の中に消えていった。
「あなたが落としたのはこの涼宮さんですかぁ?」
 いや、俺が落としたわけじゃないんですが。だいたい何ですかそれは! 何でそんな金メッキの実物大ハルヒ像があるんですか! ハルヒが作らせたとでも言うんですか?
「ふぇ~ これメッキじゃなくて全部24金ですー。重いですー」
「いや、問題はそういうことじゃなくて、それは本物のハルヒじゃないでしょうが! いいからハルヒを助けてください! お願いします!」。
 朝比奈女神様は首を傾げると、また池の中に消え、今度は……言わなくても分かるだろう。銀色をしたハルヒを持って現れた。お約束なのはわかってるが、どっから突っ込めばいいんだこれ。
「いや、予想はしてましたが、今度は純銀ですか」
「いえ、プラチナです。Pt1000の。銀じゃ錆びるでしょう」
 いや、ニッコリ笑ってる場合じゃないでしょう朝比奈さん。このプラチナ価格高騰時代にPt1000でそんな像ってマジですか。
 いやいや、そうこうしている間もハルヒは池の底に沈んでいるはず……でも朝比奈さんが生きていられるならハルヒも無事なのか? それは分からない。
「だからそれも違いますってば!」
 朝比奈女神は再び池の中に消えた。物語通りなら、今度こそ本物のハルヒが現れるはずだ。

 予想に違わず、朝比奈女神は今度こそハルヒを抱えて現れた。
「あなたが落としたのはこの涼宮さんですかあ?」
 ハルヒはぐったりしていて意識がない。俺は朝比奈さんに礼を言うのも忘れて、ほとんど奪うようにハルヒを抱き寄せた。
「ハルヒ! ハルヒ……しっかりしろ、ハルヒ!」
「あ、あの……」
 朝比奈さんが何か言おうとしているがそれどころじゃねえ。
「ハルヒ!」
 何度も名前を呼び、頬を軽く叩いてみるが反応はない。池に落ちたってことは、水を飲んでいるってことか? こういう場合は……人工呼吸か!
 だが、俺は人工呼吸のやり方なんて知っちゃいない。どうする?

 破れかぶれ気味に俺はハルヒに唇を合わせた。そんなことでいいとは思えない。だが、何かしないではいられなかった。目を開かないハルヒをただ黙って見ている何て出来なかった。

 人工呼吸として上手くいったとはとても思えない。
 だが、次の瞬間殴り倒されたところをみると、どうやらハルヒは無事に目を覚ましたらしい。
「ななな何やってんのよ! このエロキョン!!」
 真っ赤になって叫んでいるハルヒを見て心底ホッとする。
「無事だったか。良かった……」
 ふと横で真っ赤になっている朝比奈さんを見て、ようやく俺は自分が何をしたのかを自覚した。人工呼吸といいながら俺は……。
「いや、ハルヒ、あれはお前が目を覚まさないから人k……」
「目を覚まさないから!? あんた目を覚まさないからって何しようとしてたっていうのよ!」
 だから違うっての! 人の話は最後まで聞け!
「うるさい! 言い訳なんか聞きたくない!」
 だから最後まで聞け……。

 ハルヒ渾身の右ストレートを食らった俺は、そのまま意識が遠のいていった。


 目を覚ますとこれまたあの時と同じように俺の部屋。見覚えのある電灯をしばしぼんやりと見つめた後、俺は再び頭を抱えて悶絶することになった。
 フロイト先生、そろそろ笑うところを通り越して呆れる頃合いか?
 悶絶していてもしょうがない、どうせハルヒも夢オチだろう、それともこれは完全に俺の夢だったのか。気を取り直して辺りを見回した俺の目に、まったく見慣れない、いや、ある意味とても見慣れたものが飛び込んできた。
 なんだこれは。

 なんで俺の部屋の真ん中に、金色と銀色の光沢を放つハルヒの等身大像があるんだ?
 持ち上げてみようと思ったが重い! 絶対無理! 朝比奈さんはどうやって持ってたんだよ、これ。それはハルヒパワーが関係してたのかもしれんが。
 とにかくどうしろって言うんだよ! 朝になったら親に見つかるだろ!


「あなたは、本当に正直な人間ですね。この金の斧も銀の斧も全部あなたにあげましょう」
 女神は優しくいいました…………。



  おしまい。




おしまい、と言いつつ後日談。


 その後のことを少し話そう。
 例の2体の像はその晩のうちに長門に頼んで情報連結解除して貰った。もったいないとか言うなよ? あれだけの量の金やプラチナとくれば、下手に世に出せば出所を調べられるに違いない。調べられても出所なんかこの時空間にはないんだから何とも説明出来るわけがない。
 長門曰く、一般的な像としてはあり得ない純度の金やプラチナだったらしいからな。

 翌朝、眠い目をこすりながら学校に行った俺を迎えたのは、いつかのように髪の毛を後ろでひとまとめにしたハルヒであった。
 今回はポニーテールについて言及した記憶はないのだが。
「よう」
「おはよ」
 やはり機嫌悪そうに挨拶を返すハルヒは俺と目を合わさない。
「キョン」
 目を合わさないまま、今度はハルヒから話しかけてきた。
「なんだ?」
「ありがと」
 あれはお前も夢と認識しているんじゃないのか、俺が気を失って自分の部屋で目が覚めるまでの間に何があったって言うんだ、と色々言ってやりたいのを何とか飲み込む。こいつの夢なんか知ったこっちゃない、そうだろ。それにしてもこの髪型はこいつなりの礼か詫びのつもりなのか。
「何の話だ」
「……別に」
 少しがっかりした顔になったのは気のせいか。だがな、俺もお前の夢を覚えてる何て言えるわけがないだろうが。
 そう、夢の話なんか知ったこっちゃないが、それでも俺は一言言ってやりたくなった。
「ハルヒ」
「なによ」
「やっぱり、似合ってるぞ」


  今度こそ本当におしまい。展開が某古泉の陰謀と被っていることもキニシナイ。

※ どうやらことの経緯を夢(?)の中で女神みくるに聞いたらしいハルヒでした。